元ショップ店員だけが知ってるソフトバンクの説明書

ソフトバンクで働いていた私が賢くお得に利用する方法をお伝えしています。

革新的でないiPhone 8は売れていないの?それでもiPhoneが売れる理由をショップ店員側から考える。

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iPhone 8、iPhone Xが出てきて、ネット上の評判ではネガティブな意見が目立ちます。その理由として「わくわくしない」、「大した変化がない」、「Androidの後追い」、そして有名な「ジョブズがいれば・・・」と、否定的な意見は多いです。しかし、これらの批判は別にiPhone 8に限ったことではなく、iPhone 6sでも、iPhone 6でも同じような批判が頻出していました。

実際、フタを開けてみれば、様々な批判に反してiPhoneは売れているようです。

今回は元ショップ店員の視点から、iPhone 8がなぜ売れているのか、その理由を紹介しますが、あくまで独断と偏見による一個人の考えです。ただ、iPhone 8は売れることは容易に想像できますし、その理由がiPhone 8のワクワク感にあるわけではないと思っています。iPhoneにこだわりがある人やAndroidにこだわりがある人には不快かもしれませんが、記事を読まないか、この人何もわかっていないんだなというあきらめた感じで見ていただければと思います。

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スマホは値段が変わらなければ変えてもいい

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自分がソフトバンクショップ店員として販売をしていた時によく思っていたのが、ネットでの評判と現場でのギャップです。

ぶっちゃけた話し、みなさんiPhoneの機能や料金プランにそれ程詳しくはないですし、MVNOもよくわかっていません。地域性もあるかもしれませんが、iPhoneとAndroidスマホの違いがわからない、こだわりもない。特に理由もなく2年毎に機種変更しています。

そんな人達の声の多くが、「値段が同じなら変えたほうが良いよね?」という言葉です。

いきなりiPhoneのワクワク感をぶった切った話になりますが、普通商品を買う時にはお金を払います。iPhoneの機種変更なら、分割で月々の携帯料金に上乗せされます。しかし、ソフトバンク、というより日本の携帯ユーザーの中に根強くあるのは「実質無料」すなわち毎月の携帯料金が変わらずに変更できるという考えです。

iPhoneには下取り価格が高いという決定的なメリットがあります。「下取りキャンペーン」、「タダで機種変更キャンペーン」、というような、下取りに出せば新しいiPhoneが実質無料で手に入るようなキャンペーンが常にありました。古い機種であれば下取り価格は下がってしまうので、2年経った時点が機種変更に最適だというのが、iPhoneユーザーの考えとして定着している感はあります。

仮にiPhone 8がワクワクするような機種だとしても、毎月の携帯料金が上がってでも替えたいという人は少数派ではないでしょうか?キャリアユーザーの多くが携帯料金は割高だと思っているのであれば、それをさらに高くするのには抵抗があって当然です。

一方で、格安SIMに変えれば携帯料金は下げられますが、これもそれ程流行らないと思います。何やら知識が必要な印象があまりに強いですし、何より初期設定は自分で・・・、と言われた時点で利用者は激減すると思います。私は実際にショップ店員として働いていましたから、初期設定はササっと終わることを理解しているつもりです。しかし、そんな私が、例えば新車を購入するのに、30万円安くなるから車庫証明などの手続きを全て自分で行えと言われれば、正規の値段でディーラーに依頼します。車庫証明は簡単に取れるというのを情報として知ってはいても、実際自分で行うとなると話は別です。車検もディーラー以外に依頼はしませんしメンテもパックで加入しています。

格安SIMに関しても同じような感覚で、安くなるとしても面倒ならば、そのままソフトバンクにお任せがいいという人が大半だと思います。

安くなるのは面倒、高くなるのは納得がいかない、という人達にとって、「値段はそのままで最新機種が買える」というのは、最も心理的負担が少ない契約だと思います。iPhone 6やiPhone 7の頃は、2年前の機種を下取りに出せば実質負担0円というようなイメージで機種変更ができました。iPhone 8では半額サポートで4年縛りという条件なら実質0円で変えられるようなイメージに変わっています。下取りをした上で4年縛り、その時点で今年は条件が悪くなっているのは明白ですが、それでも「値段はそのままで最新機種が買える」という状況は、魅力的に映るのではないかと思います。半額サポート利用で2年後の機種変更時には、最新機種の下取り値下げはないのですが、そこまで考えないユーザーの方が多くなると思います。

ソフトバンクユーザーを馬鹿にしているわけではなく、ショップ店員もその状況下で売るのが仕事なので、案内の仕方も工夫することは容易に想像できるからです。

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iPhone 7もiPhone 8も革新的だから売れたわけではない

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繰り返しになりますが、iPhoneの機種変更について多いのは、最新のスペックに魅力を感じる人ではなく、2年経ったから、というシンプルな理由による人です。

2年経てば端末の縛りがなくなります。「機種変更できるなら新しいものに変えた方がいいよね?」という感覚で新型iPhoneに機種変更しに来る人が多いです。もちろん新機種の魅力に惹かれてくる人もいましたが、それが多かったのはiPhone 5までだったと記憶しています。その後、大半のiPhoneユーザーは「新しいのが出たから変える」「2年経ったから変える」という、およそスペック内容が決め手とは言い難い理由で機種変更にきます。

まぁ、それはAndroid機種を使っているユーザーでも同じなのですが、実質無料でという契約がしやすいiPhoneユーザーではその傾向が顕著に現れます。実質無料のiPhoneユーザーは2年後も携帯料金が安くはなりませんが、実質負担金を取られるAndroidユーザーは2年後携帯料金が下がります。そりゃiPhoneが日本で売れるのも当たり前だわと思います。

革新的でなくても売れている理由

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iPhoneが革新的でないというとAppleに怒られそうですが、多くのスマホユーザーはそもそも革新的な機能を求めていないと思います。単純に端末がフリーズしない、発熱しない、電波が繋がる、そういった当たり前の機能を当たり前に機能して欲しいという点にあるのではないでしょうか?

それは当たり前のようでいて、実はすごく難しい要求だと思います。パソコンと同じで使い方やメンテナンスによって動作環境が大きく変わるからです。AndroidもiPhoneも利用している自分の感想としては、やはりiPhoneは、スマホに詳しくない人でもサクサク動くという「当たり前の要求」を高いレベルで実現していると思います。

iPhone 8だから売れる、iPhone 7だから売れるというわけではなく、値段が変わらないという点と、サクサク動くという2点によって、iPhoneは売れているのではないでしょうか。

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