ソフトバンクユーザーの中には、1年半で機種変更できる「機種変更先取りプログラム」に加入している人も多いと思います。毎月300円の掛け金を払っていれば、最大7か月分の残債を免除してくれるというオプションです。今使っている機種は回収されますが、1年半で機種変更できるならお得そうです。この話に関しては以前話題として挙げてもいます。
しかし、1年半経ったのでiPhone 8に機種変更しようと思ったら、思わぬ罠が待っていました。
今回はせっかく機種変更先取りプログラムに加入していたのに、1年半でiPhone 8に機種変更しようとしたら残債免除を断られてしまうという話です。酷い話ですが、今回はソフトバンクをちょっと擁護もしています。
まさかのiPhone 8は対象外だった
機種変更先取りプログラムを使って1年半で機種変更する場合、指定機種への機種変更が条件となります。指定機種への変更というと、機種を限定されるのかと思うかもしれませんが、ガラケーへの変更などでなければ基本的に指定機種ばかりでした。
しかし、今回公式HPをよく見てみると、機種変更後の指定機種の中にiPhone 8もiPhone 8Plusも入っていません。例えば、iPhone 6sを1年半使った人が機種変更先取りプログラムに加入していたとしても、iPhone 8に機種変更するならば残債は免除にできません。
そんなわけないと思うかもしれませんが、やはり指定機種にiPhone 8は入っていません。もう一度言いますが、iPhone 8への機種変更の場合、残債は免除になりません。
残債免除にならなくても下取りに出せばいい
iPhone 6+ Space Grey / omarjordanf
iPhone 8への機種変更を望んでいても、残債は免除になりません。しかし、実際にiPhone 8に機種変更したいのであれば、冷静に見積もりをもらえば、言うほど損はしない可能性もあります。
7ヶ月の残債免除というのもあくまで最大の話で、残債が5ヶ月しか残っていなければその分しか免除にはなりません。また、先取りプログラムで機種が回収にならないのであれば、今ある機種は下取りに出せます。残債の免除にはならない代わりに、iPhone 8の通信料から2年間割引が入ります。残債免除で先に特典をもらうか、下取りで後に特典をもらうかの違いはありますが、残債を整理した後の料金は安くなります。
また、先取りプログラムで残債免除をしない場合、それまでの300円の掛け金は払い戻しされます。18ヶ月加入していた場合、払戻金は5,400円です。これは先取りプログラムで残債免除してしまうと返ってきませんが、下取りでの機種変更であれば戻ってきます。
残債の残る数ヶ月間は高くなるけれども、それを過ぎればお得になるという点を考慮すれば、替えたい人は替えてしまってもいいのではないでしょうか?
問題はiPhone 6やiPhone 6sの下取り価格
以前、先取りプログラムで損をしてしまう可能性について記事を書いていますが、その理由として大きかったのが高額な下取り価格です。
下取りプログラム(機種変更) | キャンペーン一覧 | キャンペーン | モバイル | ソフトバンク
ですが、iPhone 8の発売にあたり残念ながらiPhone 6やiPhone 6sの下取価格は大幅に下がってしまいました。ソフトバンクは酷いなと思うかもしれませんが、これは総務省の指導によるところが大きい可能性があります。総務省では2年前の機種の下取り価格が高すぎると指摘していたので、ソフトバンクやauなどのキャリアでも下取り価格の値下げを余儀なくされている可能性があります。
2017年6月以降販売の新機種については、2年前の機種の下取り価格を新しい機種の実質負担金が上回ってはいけないとガイドラインで指示しています。結果としてiPhone 8の実質負担金を下げるか下取り価格を下げるかの処置が必要となりました。
2年前の機種ということではiPhone 6sの下取り価格が問題となります。先取りプログラムでの機種変更の場合、回収した時の残債価格が問題になる可能性があり、今回は指定機種対象外になったのではと推測しています。iPhoneの価格が10万円前後と考えると分割支払金も4,000円前後となります。7ヶ月分の残債免除となると3万円近い端末代金の免除となるのでアウトです。
ソフトバンクとしては先取りプログラムを利用し、1年半で機種変更をしてもらったほうが、回線数の維持に寄与するので、継続したいのが本音ではないかと思います。
まぁ、本当に仕方がなく先取りでの残債免除が難しいのであれば、ポイント値引きのような別の方式で値下げするなどの処置が欲しいところですが、その結果が「半額サポート」であればやはり残念な感じは否めませんけれども。
iPhone Xは対象機種になる可能性もある
iPhone 8やiPhone 8Plusが先取りプログラム対象外になっているのには、総務省指導が絡んでいるのではないかと思っています。iPhone 8が対象外ならiPhone Xも対象外に違いないと思っている人も多いかもしれませんが、一概にそうとも言い切れません。
iPhone Xは機種代金が高額なため、半年間の残債を考慮しても、総務省のガイドラインを通して残債免除できる可能性があるためです。
ただし、これも確実ではありませんし、あくまで個人的な予想です。何よりiPhone Xの在庫の確保の問題があります。たまたまiPhone Xの入荷時のタイミングと残債免除のタイミングがピッタリであればいいのですが、下手すれば予約手配まで数ヶ月かかってしまう可能性もあると言われています。ピッタリお得にするのはやはり難しいかも知れません。
ここについてはソフトバンクの活躍に期待したい所です。例えば予約キャンセルをしなければ、予約時からの残債免除相当の値下げを保証するなど、入荷状況に配慮した工夫があるといいと思います。