菅官房長官が「携帯料金を4割下げさせる」ことへの強いこだわりを感じます。携帯キャリアは「儲け過ぎ」と言われていますが、普通の会社だったらどうでしょうか?「お前の会社の製品全て4割引で販売してね?」と、言われたら経営が成り立たないと思います。
しかし、「ありえないことがありえる」のが携帯業界でもあります。
例えば、iPhone 5sが現役だった時期など「iPhone 5sを2台無料で、おまけに10万円キャッシュバックであげちゃうよ」なんてこともありました。まぁ、MNP限定での話ではありますが、4割下げるのも携帯業界ならばあながち無理ではないのかとも思えてしまいます。
今回は携帯料金を4割下げた場合の料金の話です。
変なプランを出さずに通信料金を4割下げてみた
値下げ値下げと執拗に言い始める前の、ソフトバンクのスマ放題の料金を基準に、実際料金を4割下げてみました。「下げろと言われたら下げる」のが普通の感覚だと思いますし、「下げろと言われたから比較しにくいプランを出した」というのは菅官房長官の思惑と違うと思うからです。
ギガモンスター+は魅力的なプランですが、「使い放題」と「携帯料金値下げ」は別問題ですよね。
今回、値下げをするのは料金プランの部分となります。
値下げ前
- スマ放題:3,240円
- 5GBプラン:5,400円
- 合計:8,640円
値下げ後
- スマ放題:1,944円
- 5GBプラン:3,240円
- 合計:5,184円
単純に、料金プランの金額を4割下がると3,456円下がります。これで通話はし放題でデータ通信量は5GB使えます。
5分まで無料のライトプランにした場合、4割下げた前提で考えるとさらに648円下がります。ちなみにソフトバンクでは、20GBプランに+1,000円で変更ができますが、4割下げた前提で考えると+648円で20GBプランにグレードアップできます。
4割下げるということで、考え方は間違っていないと思うのですが、料金がこんなに下がって大丈夫でしょうか?一部のユーザーだけでなく、全てのユーザーの料金が下がるわけですから、相当な収入減になるはずです。
端末代金の補助はなくなる
単純な値下げならもちろん上手くいくわけがありませんが、総務省が狙っているのが「携帯料金の値下げ」の他に「端末代と通信料の分離プラン」です。要するに「プラン料金は値下げして、端末代の割引はなくしてね」という事です。
そこで、月月割アリと月月割ナシも踏まえた上で、両社を比較し直します。機種はAppleの人気機種、iPhone XS(256GB)にしてみました。
値下げ前
- スマ放題:3,240円
- 5GBプラン:5,400円
- iPhone XS(256GB):5,700円
- 月月割:-3,050円
- 合計:11,290円
値下げ後
- スマ放題:1,944円
- 5GBプラン:3,240円
- iPhone XS(256GB):5,700円
- 合計:10,884円
総額ではあまり変わらないようです。
変わらない理由は月月割の3,050円が、値下げプランではなくなるからですね。ただしこれ、2年後の料金は端末の分割が終わり、月月割りもなくなります。 つまり、2年後の料金は値下げ後の方がグッと下がります。
キャリアは4割下げられるんじゃね?
個人的な考えですが、「4割下げる余地がある」のはあながち間違っていないと思います。
普通の会社なら4割値引きは致命的ですが、端末の割引サポート無しであれば、その分を通信料値引きに組み入れられるからです。現に自分が出したプラン見積もりでは、両者の支払総額に大きな違いはありませんでした。というより、単純にこれをやればいいだけなのに、どのキャリアも絶対にこのようには値下げしないでしょう。
気づいた人もいるかもしれませんが、自分が出した見積もりでは4年分割の縛りはありません。「4年縛りを使ってまで半額にしなくても、通信料金を4割下げればいいいだけ」たったこれだけで、問題が解決しているからです。
4年に縛ってまで端末代金を下げる(?)必要はなく、単純に4割料金を下げればいろいろ解決しそうです。3大キャリア様の参考になれば幸いです。
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