元ショップ店員だけが知ってるソフトバンクの説明書

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auとソフトバンクの「半額」っておかしくない?半額サポートを止めると本当に料金は安くなるのか?

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auでは「アップグレードプログラムEX」、ソフトバンクでは「半額サポート」という名の4年縛りがありますが、端末の割引サポートを止めろと総務省が騒いでいます。

おかげで10万円以上するスマホの機種代金を、全額ユーザーが負担することになったのですが、なぜ高額なスマホが増えているこのタイミングで割引サポート止めろなんて言っているのでしょう。(料金プランはいっこうに安くなりませんが・・・。)

今回は「auとソフトバンクの【半額で】という部分、ちょっとおかしいんじゃない?」という話です。

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端末の割引サポートを止める理由

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まず、なぜ総務省はあんなに割引サポートを止めろと言うのかの理由を確認しておきましょう。

「割引サポート」ありきで考えた場合、スマホの「分割代金」が発生している期間は、「割引サポート」も同様にあるので、月額料金は実質的にあまり変わりません。

そのため、2年毎に機種変更をしても、料金が変わらないので、2年毎に機種変更をする人が多かったのです。しかし、仮に2年経っても機種変更しなかった場合はどうなるでしょうか?

答えは「新しい機種を購入してもしなくても、月額料金はさほど変わらない。」ということです。

つまり、機種変更をしない場合、相対的に高い料金を支払っているようなものです。端末の割引サポートは、この料金プランが原資になっているので、料金プランが高止まりする要因になっているわけです。

端末の「割引サポート」をなくせば、ユーザーが支払っている月々の料金から割引サポート分の原資を出す必要がなくなるので、料金プランを下げられるだろうというのが、総務省の狙いです。

半額サポートの原資はどこ?

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さて、auとソフトバンクでは端末の割引サポートを廃止した新料金プランを発表していますが、その原資について考えてみました。

(例)ソフトバンクiPhone Xs 64GB(136,800円)の場合

半額分だと68,400円が最大で割引になります。

ソフトバンクでは、一括払いだけでなく24回や48回払いの分割購入もありますが、端末の割引サポートはありませんので、本体代金136,800円を丸々負担することになります。また、半額サポートの場合、機種変更時にiPhone Xsはソフトバンクに返却しなければいけません。

普通に考えたら、この返却された「iPhone Xs」が半額の原資になるはずです。

さて、ここで問題です。2年後の中古のiPhone Xsが、果たして68,400円もの価値を生み出してくれるでしょうか?

現在、ソフトバンクユーザーのiPhone Xsの多くが半額サポートで購入され、ソフトバンク側で大量に確保される状況も考慮するものとします。2年後の予測って難しいと思いますが、多分68,400円もの価値は生み出せないでしょう。2年前のiPhone 7の買取価格の相場が20,000~35,000円みたいですからね。

では、次の問題です。

iPhone Xsの2年後の査定額と68,400円の差額分の原資は、いったいどこから調達するのでしょうか?

正解は、ソフトバンクユーザーの料金プランからです。

もし、この説に間違いがないなら、結構問題になると思います。

これだと「半額サポート」を使ったユーザーは4年で縛られ、半額サポートを使わなかったユーザーは半額サポートユーザーの値引き額の原資を料金プランから負担することになります。

これでは、何のために端末の割引サポートを廃止したのかよくわかりませんよね。

auもソフトバンクも4年縛りの半額プランに問題がないような見解を示しているようですが、それならまずは、半額プランの割引額の原資をはっきり説明できないといけないと思います。

安くなるのに何が問題なのか?

例えば、このような主張が通ったとして、auもソフトバンクも半額のプランを取りやめるとします(というより高確率で両社とも止めると思っています)。

すると、半額で最新のiPhoneが買えると喜んでいるユーザーからすれば、余計なことをするなと思われるかもしれません。

しかし、こう考えてみてはどうでしょうか?

もし、ソフトバンクで半額サポートが無くなった場合、端末代金は丸々ユーザーの負担になります。半額サポートで、iPhone Xsを購入した場合の割引額が最大68,400円でした。2年後のiPhone Xsの買取相場が30,000円だったとします。

差額の38,400円は料金プランからの割引に使えます。これを24回で割った金額が1,600円です。(38,400円÷24ヶ月)

半額サポートの割引額は、1ヶ月当たり2,850円です。(68,400円÷24ヶ月)

半額サポートを使った人だけが2,850円割引(ただし、4年縛りな上に端末はその後回収される)されるのと、半額サポートもなく、全員一律で1,600円料金プランが値下げされるのと、どっちが幸せでしょうか?

人それぞれ意見はあるでしょうけれど、私なら1,600円割引されて、4年縛りがないほうが幸せに感じます。

やるなら徹底的に!

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今回のようなケースについて、総務省の目論見が上手くいったとしても、キャリアがさらに端末値引きの高止まりプランにいったとしても、実は一般ユーザーからすればどちらも勝ちじゃないかと思います。

総務省の目論見通りに料金プランが安くなれば、端末の割引サポートがなくても損にはなりません。

また、キャリアがキャッシュバックをばらまけば、それに乗っかって得する側に回ればいいのです。これだけスマホが普及しているなかで、実質0円で機種変更できるのがいいと思っているユーザーもいますし、それが不満なら格安SIMを選択できます。

どちらの主張が勝つにしても、やるからには徹底的にやってもらえれば、ユーザー側にはお得になる選択肢があります。

では、一般ユーザーにとっての負けとはなんでしょうか?改革が中途半端に終わって、ユーザーのメリットだけがなくなる状態です。

例えば、半額サポートをソフトバンクが止めたとしても、結果として料金プランの値下げがなければ、ユーザーの選択肢が潰されるだけで、誰も得をしません。キャッシュバックが規制されて、その分料金プランは安くなったでしょうか?

4年縛りは今後無くなっていくと思いますが、ユーザーの選択肢を奪っていく以上、総務省には中途半端でない、徹底的な対応を希望しています。

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