もしもソフトバンクのスマホを紛失してしまったら、すごくお金がかかる可能性が高いです。
「もしもの時の保証に入っているからよかった」なんて思っている人もいるかもしれませんが、ソフトバンクの「あんしん保証パック」も、「AppleCare+ for iPhone」も、紛失に対しての保証は実質ないと思った方がいいです。今回は、ソフトバンクのスマホを無くしてしまったことで、結局ソフトバンクを解約することになった人の話です。
何故、解約(他社に乗りかえ)になったのか、それはソフトバンクでスマホを紛失すると機種変更すらできなくなるケースがあるからなんです。
iPhone Xを紛失してしまったAさん
本体価格が高すぎると話題になったiPhone Xを、なんと数カ月で紛失してしまったAさんがいました。
iPhone Xのあんしん保証パックは高いよと伝えてありましたが、やっぱり保証は必要と判断したようです。しかし、残念ながらソフトバンクでは保証に入っていても紛失時には役に立ちません。
iPhoneならば「iPhoneを探す」で解決しそうでしたが、その可能性は3秒で消えました。紛失は海の中らしく、これでは探しようがありません。普通の感覚ならば「保証で解決できないか?」「機種変更するか」となりそうですが、紛失に関しては様々な問題が発生します。
ちなみに、iPhoneの設定で「iPhoneを探す」がオフになっていることがあります。この機会にオンにしておきましょう。また、「iPhoneを探す」がオンになっていたとしても、電源が入っていなければ探せないことがあります。
「iPhoneを探す」
- 「設定」>「[ユーザ名]」>「iCloud」>「iPhone を探す」の順に選択します。
- 「iPhone を探す」がオフの場合はオンにしてください。その後、「許可」をタップします。
ソフトバンクの保証は紛失に対して実質的な保証がない
ソフトバンクには「あんしん保証パック」という保証がありますが、iPhoneの場合は「あんしん保証パック with AppleCare Services」が正式名称です。
こちらの保証には全損、盗難、紛失時に「会員価格で機種変更」できるサービスがあります。しかしこの「会員価格」というのが非常に残念で、同じiPhone Xはもちろん、iPhone 8やiPhone 7であっても、会員価格では「5,000円」程度しか割引になりません。しかも、会員価格での機種変更は「一括払いのみ」となり、分割は組めません。
【「あんしん保証パック会員価格」とは?】
「あんしん保証パック」ご加入のお客さま向けに、当社が機種別に指定している会員価格です。会員価格は機種ごとに異なるため、お手続き予定のソフトバンクショップにてご確認ください。
<参考価格:AQUOS Xx2 mini…通常価格:68,400円 → 会員価格:23,400円>
上記のように会員価格の例がありますが、実際はこのような割引は入らないと思った方がいいです。最新機種であれば割引は5,000円程度しか入りませんし、例にある「AQUOS Xx2 mini」なんて、2015年冬モデルです。会員価格がお得になるような機種なんて、そもそも在庫がないんです。
もしもiPhone Xを紛失して会員価格で機種変更しようとしても、「店頭で13万円払っていただければiPhone Xに機種変更できますよ」なんて言われたらどう思いますか? 「わーい、保証に入っていて良かった」と思うのはごく少数派だと思います。ちなみに通常一括払いで機種変更した場合、月月割のサポートが残る2年間は携帯料金が安くなりますが、会員価格での機種変更の場合、月月割が入りません。
一応、あんしん保証パックでの会員価格機種変更にもメリット(というよりソフトバンク側の言い分)もあるのですが、紛失したほうの機種の月月割が残ります。ただし、新しく購入した機種には月月割がつかないので、あまり意味がありません。
ソフトバンク:あんしん保証パック with AppleCare Services
半額サポートで購入していた場合は最悪
Aさんは月額料金を抑えてiPhone Xを持てるということで、半額サポートを勧められたみたいです。確かに半額サポートなら月額料金は抑えられますが、残債が中々減らないというデメリットもあります。
例えば、96,000円の機種を2年分割で購入した場合、月額4,000円の24回払いとなります。
もしも半額サポートで購入した場合、月額2,000円の48回払いです。しかし、月額料金が2,000円安くなるわけではありません。実際には月月割も半額になるためです。しかし、残債の減り方は半分になります。
機種の分割支払金を1年間払った時点で、2年分割なら残債は48,000円ですが、半額サポートを使うと残債は72,000円です。2年後に機種変更するならまだしも、半額サポートは機種の返却が必要なので、紛失時には残債が残ります。
Aさんは10万円以上の残債が残りますが、機種がないので残債を免除する方法がありませんでした。
機種変更ができないと言われた
Smartphono Ergo Sum / ulisse albiati
携帯業界に詳しくない人からすると驚くかもしれませんが、今回のケースでは機種変更もさせてもらえませんでした。とはいえ、Aさんは普通の会社員で携帯料金を滞納するような人ではないので、分割審査に落ちたわけではありません。
機種変更を断られた理由を一言で言うと、機種を購入してからまだ数か月しか経っていないためです。
ソフトバンクユーザーの多くが機種を分割で購入しますが、実は分割の契約には条件があります。
機種変更時の分割契約の条件
- 機種購入後1カ月は機種変更ができない
- クレカ払いの場合、機種購入後3カ月は分割での機種変更ができない
- 口座支払いの場合、機種購入後半年感は分割での機種変更ができない
例えば、口座引き落としでiPhone 8を購入した人が4か月後にiPhone Xに機種変更したい場合には、iPhone Xを一括で購入するかクレカ払いに変更するか、あと2カ月待ってから分割で購入する必要があります。
Aさんの場合、クレジットカードを持っておらず、しかも購入から半年も経っていません。あんしん保証パックに入っていようがいまいが、機種変更するには一括での機種購入が必要です。しかも、iPhone Xの残債はほとんど全額残っている状態です。
結局他社に乗り換えたAさん
Mobile World Congress 2017 / Janitors
ソフトバンクに対してそれ程悪い印象がなかったらしいAさんですが、今回は他社に乗り換えたそうです。
やはり、iPhone Xが欲しいというのと、一括での購入には抵抗がある点、後は保証の内容にがっかりしたのと、スタッフとのやり取りに疲れてしまったそうです。特に機種変更を断られたというのがショックだったそうです。同じ半額の4年分割を行っているauも敬遠し、docomoを選択、今はソフトバンクの残債を支払いながらという事もあり、月額料金は7,000円位上がってしまったらしいです。
ソフトバンクで高額なiPhoneを購入する時には、この話は他人事ではないかもしれません。紛失は絶対にしないよう、気を付けて管理しましょう。
新規契約や機種変更をするなら、店頭よりもオンラインショップのほうが、頭金(相場5,000円~10,000円)がかからないため、安く購入することができます。
ドコモオンラインショップでは、頭金(相場5,000円~10,000円)以外にも事務手数料(2,000円もしくは3,000円)もかかりません。
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